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聖書からの話し

聖書からの話し
牧師 栗﨑 学

   「愛は礼を失せず」

   「(愛は)礼を失せず、自分の利益を求めず、いらだたず、恨みを抱かない。」
   Ⅰコリント13:5

 イエス様は「互いに愛し合いなさい」と命じられました。愛の賛歌と呼ばれる上の箇所から、共に「愛」について学びたいと思います。
 「愛は礼を失せず」。口語訳聖書では「無作法をしない」。新改訳聖書では、「礼儀に反することをしない」と訳されています。  私たちは社会生活を営む中で、礼儀作法を守ることはとても大切なこととされています。特に日本人の民族性には、丁寧で礼儀正しいと評されることもよくあります。私は柔道をする際にも、「礼に始まり、礼に終わる」という習慣があるように、礼儀正しく振る舞うことは、日本の美学にも含まれているのではないかと思います。
 しかし日本人の民族性については、礼儀正しく丁寧な作法の裏側に、本音を隠すという面もあります。本音と建前。ある宣教師が、伝道集会の案内を多くの人々に配ったところ、多くの人が「そうですか。また行かせていただきます」と応えてくれたため、たくさん来てくださることを期待していると、ほとんど来てくれなかったことにたいへん驚いたという話を聞いたことがあります。
 愛は、礼儀に反することをしない。日本人には得意だと思うかもしれません。しかし本音の部分ではどうでしょうか?心の内ではどうでしょうか?本来の礼儀とは、心から相手を敬う、その態度から表出するべきものでしょう。ところが、礼儀というものが、単に社会生活を円滑にするためだけの、本音を隠すための道具となってしまっていないだろうか?自己反省させられる思いがいたします。
 愛は、礼に反することをしない。心の中では人を悪く言ったり、思ったり。そんな時にはぜひ、「あ、愛がない」ということに気づかせていただく者でありたいと思います。
 「互いに愛し合いなさい」。イエス様は私たちに、「心から相手を敬い、礼儀正しく振る舞いなさい」と教えてくださっているのではないでしょうか。


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